京王線沿線(笹塚〜千歳烏山)で後頭部がズキッとする頭痛にお悩みの方へ|後頭神経痛の症状・原因・治療
京王線沿線(笹塚〜千歳烏山)で後頭神経痛にお悩みの方へ|脳神経外科・頭痛外来|症状・原因・治療
後頭部に「ピリッ」「キリキリッ」と電気が走るような痛みが突然起こる
―そのような症状は、後頭神経痛の可能性があります

本記事のイメージ画像は、生成AIを用いて制作したイメージです。特定の人物を示すものではありません。
後頭神経痛は、一般的な「ズキズキする頭痛」や「締め付けられる頭痛」とは異なり、後頭部の神経が刺激されることで起こる神経痛です。短時間の鋭い痛みを繰り返すのが特徴ですが、なかには脳や血管の病気など、別の原因が隠れていることもあります。
この記事では、後頭神経痛の典型的な症状、原因、治療、受診の目安について、脳神経外科の立場からわかりやすく解説します。
目次
- こんな頭痛は後頭神経痛かもしれません(まずは典型症例から)
- 後頭神経痛の症状とは?|電気が走るような痛みが特徴です
- 後頭神経痛の疫学と原因
- 後頭神経痛の治療
- 京王線沿線(笹塚〜千歳烏山)で後頭神経痛にお悩みの方へ
- よくあるご質問(Q&A)
- 参考文献
- 本記事の執筆者について
こんな頭痛は後頭神経痛かもしれません(まずは架空の典型症例から)
Aさん(42歳、女性)は、仕事で日々パソコン作業に追われていました。最近は忙しさもあり、少し高い位置にあるモニターを長時間見上げるような姿勢での仕事が続いていました。
ある冬の冷え込みが強い朝、洗面所で髪を整えていたときのことでした。
突然、右側の後頭部から頭頂部にかけて、「キリキリッ」と突き刺すような、あるいは電気ショックのような激しい痛みが数秒間走りました。
その後も、首を少し動かした瞬間、髪に触れた瞬間、コートの襟が触れただけでも、同じような鋭い痛みがピリッ、ピリッと繰り返されるようになりました。痛み自体は数秒、長くても1〜2分以内にはおさまりますが、一瞬一瞬の痛みが非常に鋭く、強い不安を伴います。
夜になって枕にそっと頭を乗せたときにも痛みが走り、仰向けでも横向きでも症状が誘発されて、なかなか眠ることができませんでした。Aさんは「何か脳の病気ではないか」と気になってしまいました。
*この症例は、後頭神経痛に比較的典型的な経過を示した一例です。ただし、似た症状であっても、背景に別の疾患が隠れている場合があります。特に、突然の強い頭痛や、これまでに経験のない頭痛が出現した場合には、脳血管障害など重大な病気を除外することが重要です。自己判断せず、早めに医療機関へご相談ください。
下高井戸脳神経外科クリニックへの受診のご予約はこちらから。
後頭神経痛の症状とは?|電気が走るような痛みが特徴です
後頭神経痛は、後頭部の神経(大後頭神経・小後頭神経・第3後頭神経)が刺激されることで生じる神経痛です。国際頭痛分類第3版(ICHD-3)にも記載されており、特徴的な症状から疑いやすい一方で、他の頭痛や二次性疾患との鑑別が重要です。
痛みの特徴|「電気が走るような鋭い痛み」
後頭神経痛の痛みは、一般的な頭痛とは異なる性質を持ちます。
- 「キリキリ」「ピリッ」と突き刺すような痛み
- 電気ショックのように一瞬で走る痛み
- 思わず動きを止めてしまうほど鋭い痛み
片頭痛のような拍動性のズキズキした痛みや、緊張型頭痛のような締め付けられる痛みとは異なる点が特徴です。
痛みの持続時間|数秒〜数分の短い発作を繰り返す
- 1回の痛みは数秒〜長くても数分程度
- 短い発作が何度も繰り返される
- 持続痛というより、間欠的に鋭い痛みが走る
患者様は「ずっと痛いわけではないのに怖い」と表現されることがあります。
痛みの部位|後頭部から頭頂部にかけて
痛みは神経の走行に沿って現れます。
- 大後頭神経:後頭部〜頭頂部
- 小後頭神経:耳の後ろ〜側頭部
- 第3後頭神経:後頭部下部〜頸部
多くは片側性ですが、両側に出ることもあります。
誘発される痛み(アロディニア)|触れるだけで痛い
後頭神経痛では神経が過敏になっているため、通常では痛みを感じない程度のわずかな刺激でも強い痛みが誘発されることがあります。
- 髪をとかす
- 枕に頭をつける
- 帽子や衣服が触れる
- 首を動かす
このような状態はアロディニア(異痛症)と呼ばれます。
アロディニアに関しては以前のブログ記事「アロディニアをご存じですか? ― アロディニア(異痛症)と頭痛の深い関係」をご参照ください。
圧痛点の存在|押すと「頭に響く」ポイント
後頭神経痛では、神経が皮膚の近くに出てくる部位に特徴的な圧痛点(Valleix圧痛点)がみられることがあります。
- 耳の後ろの付け根
- 後頭部のやや外側
この部位を押すと、「ズーンと頭に響くような痛み」が再現されることがあります。
診断のポイント|神経ブロックで痛みが改善するか
ICHD-3では、局所麻酔による神経ブロックで痛みが改善することが、診断の参考所見のひとつとされています。
なお、下高井戸脳神経外科クリニックでは神経ブロックは行っておりません。必要な場合、適切な医療機関をご紹介申し上げます。。
セルフチェック|このような症状はありませんか?
- ✅後頭部から頭頂部にかけて、電気のような痛みが走る
- ✅痛みは数秒〜数分でおさまるが、何度も繰り返す
- ✅髪や枕が触れるだけでピリッと痛む
- ✅首の付け根や耳の後ろを押すと痛みが響く
このような症状があれば、後頭神経痛の可能性があります。
注意すべき症状(レッドフラッグ)
以下のような症状がある場合は、後頭神経痛ではなく脳血管障害など別の病気の可能性もあるため注意が必要です。
- ✅急激に痛みが強くなった
- ✅手足の麻痺やしびれを伴う
- ✅めまい・ふらつき・言語障害がある
- ✅これまでに経験したことのない強い頭痛である
このような場合は、早めの受診をおすすめします。
後頭神経痛の疫学と原因
後頭神経痛は、後頭部を支配する神経が刺激されたり傷ついたりすることで生じる神経痛です。比較的よくみられる頭痛のひとつですが、正確な罹患率や有病率は十分には解明されていません。
一般には女性にやや多い傾向が報告されていますが、年齢や背景はさまざまで、日常診療では幅広い年代の方にみられます。
後頭神経痛はどんなときに起こりやすいのか
後頭神経痛は、片頭痛のように天候変化との関連が明確な頭痛ではありません。一方で、寒さや首への機械的負担が誘因になることがあります。
- 冬場の冷気や首元の冷え
- 冷房による冷え
- 見上げる姿勢の持続
- 高い位置のモニターを見る作業
- 長時間同じ姿勢を続けること
読書、運転、調理、ガーデニング、電話での通話など、日常の何気ない動作で痛みが悪化することもあります。特に、首を回す動き、反らす動き、頭を後ろに引くような姿勢には注意が必要です。
後頭神経痛の原因となる神経
後頭神経痛には、主に次の3つの神経が関わります。
- 大後頭神経:第2頸神経(C2)の後枝から出て、後頭部の広い範囲を支配します
- 小後頭神経:第2〜第3頸神経(C2、C3)の前枝から出て、耳の後ろから側頭部に分布します
- 第3後頭神経:第3頸神経(C3)の後枝の一部で、後頭部下方の感覚に関わります
特に大後頭神経は重要で、上位頸椎の可動性や周囲構造の影響を受けやすいと考えられています。
後頭神経痛の主な原因
後頭神経痛の原因は、はっきりした原因が見つからない特発性と、背景に別の疾患や構造的異常がある二次性に分けて考えられます。
主な原因としては、以下のようなものがあります。
- 外傷・微小外傷
むち打ちや頭頸部打撲のほか、首を反らす姿勢を繰り返すことによる小さな負担の蓄積でも発症することがあります。 - 神経の圧迫や絞扼
神経が筋肉や腱膜を貫通する部位で圧迫されることがあります。頸椎変性、関節リウマチ、変形性脊椎症、靱帯肥厚などが関与する場合もあります。 - 感染や炎症
上気道感染症、帯状疱疹、帯状疱疹後神経痛、C2領域の炎症などが原因となることがあります。 - その他の稀な原因
腫瘍、多発性硬化症、アーノルド・キアリ奇形、巨細胞性動脈炎、手術後の瘢痕などが背景にある場合もあります。
なぜ鋭い痛みが起こるのか
後頭神経痛では、神経が圧迫されたり刺激されたりすることで神経自体が過敏な状態になります。その結果、本来なら問題にならない刺激でも異常に興奮し、電気が走るような鋭い痛みが起こります。
また、後頭部の神経からの感覚は、脳幹や上位頸髄で三叉神経系と近い経路に集まるため、痛みが後頭部だけでなく、頭頂部、こめかみ、眼の奥、前頭部に広がって感じられることがあります。
後頭神経痛の誘因
- 首を回す
- 首を曲げる
- 首を反らす
- 寒さにさらされる
- 頭皮への接触刺激
こうした刺激が重なることで、鋭い発作痛として症状が現れます。
後頭神経痛の治療
後頭神経痛の治療では、痛みを抑えるだけでなく、神経への刺激を減らし、再発しにくい状態をつくることが大切です。症状の程度や背景に応じて、いくつかの方法を組み合わせて対応します。
神経ブロック(最も即効性のある治療)
後頭神経痛では、診断と治療を兼ねて神経ブロックが有効な場合があります。後頭部の神経の出口付近に局所麻酔薬を注射し、痛みの伝達を遮断する方法です。
ただし、下高井戸脳神経外科クリニックでは神経ブロックは行っておりません。必要時には適切な医療機関をご紹介いたします。
薬物療法(神経の過敏性を抑える)
後頭神経痛では、単なる鎮痛薬だけでなく、神経の興奮を抑える治療が必要になることがあります。
急性期には以下の薬が補助的に使われます。
- アセトアミノフェン
- NSAIDs(ロキソニンなど)
ただし、これらだけでは十分に改善しないこともあります。症状の経過に応じて治療方針を検討します。
生活習慣・姿勢の改善(再発予防の鍵)
後頭神経痛は、日常の姿勢や動作の癖が背景にあることが少なくありません。そのため、再発予防には生活習慣の見直しが重要です。
- ✅首を過度に反らす動作を避ける
- ✅長時間同じ姿勢を続けない
- ✅頭を前に突き出す姿勢を見直す
- ✅モニターの高さを目線に合わせる
- ✅長時間の電話ではヘッドセットを使う
- ✅読書時はブックスタンドを活用する
理学療法(筋肉の緊張を和らげる)
後頭神経は筋肉の間を通るため、首や肩の筋緊張が症状に関係することがあります。そのため、以下のようなアプローチが有効な場合があります。
- 首・肩・肩甲骨周囲のストレッチ
- 姿勢改善を目的とした筋力強化
- リラクゼーション訓練
セルフケアとしては、温めて筋緊張を和らげることが役立つ場合があります。急性期の刺激の強い時期には、状態によって冷却が有効なこともあります。
エルゴノミクス(人間工学的な環境調整)により、神経への負担を減らすことも有用です
まとめ(臨床的なポイント)
後頭神経痛の治療では、次の3つが重要です。
- ✅姿勢や生活習慣を見直す
- ✅必要に応じて薬で神経の過敏性を抑える
- ✅必要時には神経ブロックを検討する
京王線沿線(笹塚〜千歳烏山)で後頭神経痛にお悩みの方へ
後頭神経痛は、「ズキズキする頭痛」とは異なり、突然、刺すような痛みが繰り返されるのが特徴です。しかし実際には、「肩こり」「疲れ」「ストレス」として見過ごされていることも少なくありません。
京王線沿線(笹塚〜千歳烏山)にお住まいの方で、このような症状に心当たりがある場合は、早めのご相談をおすすめします。
このような症状があればご相談ください
- ✅突然「ズキン」「ピリッ」と刺すような頭痛が繰り返される
- ✅首の後ろから頭にかけて痛みが広がる
- ✅触ると痛い場所(圧痛点)がある
- ✅髪をとかす、枕に当たるなどで痛みが出る
- ✅首を動かすと痛みが誘発される
特に、数秒〜数分の短い痛みが何度も繰り返される場合は、片頭痛や緊張型頭痛とは異なるタイプの頭痛である可能性があります。
当院でできること
当院では、問診と神経学的診察に加え、必要に応じてMRIを用いた迅速な評価を行っています。
頭痛の中には、脳や血管の病気が原因となるものもあります。MRIにより、以下のような器質的疾患の有無を確認します。
- 脳梗塞・脳出血
- 脳腫瘍
- 脳血管障害
後頭神経痛が疑われる場合でも、危険な病気を見落とさないことが重要です。
頭痛専門的アプローチ
頭痛を診療する脳神経外科として、当院では以下を含めた総合的な評価を行います。
- 薬物療法の適切な選択
- 姿勢・生活習慣の見直し
- 片頭痛・緊張型頭痛など他の頭痛との鑑別
「ただの肩こりだと思っていた」「いつもの頭痛と違う気がする」と感じたときが受診のタイミングです。気になる症状があれば、お気軽にご相談ください。
受診のご予約はこちらから。
よくあるご質問(Q&A)
後頭神経痛は自然に治ることもありますか?
軽症であれば、姿勢の改善や安静によって自然に軽快することもあります。ただし、痛みが繰り返される場合や、日常生活に支障がある場合には、神経が過敏な状態になっている可能性があり、適切な治療が必要です。症状が長引く場合は、他の疾患との鑑別も含めて医療機関での評価をおすすめします。
片頭痛や緊張型頭痛との違いは何ですか?
後頭神経痛は、電気が走るような鋭い痛みが一瞬起こるのが特徴です。一方、片頭痛はズキズキとした拍動性の痛み、緊張型頭痛は締め付けられるような持続的な痛みが主体です。また、後頭神経痛では、数秒〜数分の短い痛みを繰り返すことや、首の動きや接触で誘発されやすいことが鑑別のポイントになります。
後頭神経痛でMRIは必要ですか?
典型的な症状であれば、問診や診察からある程度見当をつけることは可能です。ただし、脳や血管の病気を除外するためにMRIが重要になる場合があります。特に、初めての症状、痛みの性状が変化している場合、手足のしびれや麻痺を伴う場合などは、画像検査をおすすめします。
どのようなきっかけで発症することが多いですか?
後頭神経痛は、首や後頭部への負担の積み重ねで起こることがあります。たとえば、モニターを見上げる姿勢、長時間のデスクワーク、首を反らす動作などが関与します。また、寒さによる筋緊張が誘因となることもあり、冬場や冷房環境で症状が出る方もいらっしゃいます。
痛み止めだけで治りますか?
アセトアミノフェンやNSAIDsは、一時的な痛みの緩和には役立つことがありますが、神経の過敏性そのものを改善する治療ではありません。繰り返す場合には、薬物療法だけでなく、姿勢や生活習慣の見直しを含めた対応が重要です。
どんなときにすぐ受診すべきですか?
突然の激しい頭痛、これまでにない強い頭痛、手足の麻痺やしびれ、ろれつが回らない、言葉が出にくい、強いめまいやふらつきがある場合は、後頭神経痛ではなく脳血管障害などの可能性もあります。早めに医療機関を受診してください。
参考文献
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本記事の執筆者について
下高井戸脳神経外科クリニック院長 髙橋 里史
本記事は、下高井戸脳神経外科クリニック院長であり、日本脳神経外科学会専門医・医学博士の髙橋 里史が執筆しています。
ガイドライン、国際的な総説論文、標準的教科書に基づき、専門的な内容を一般の方にもわかりやすく解説しています。


