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そのまま入って大丈夫?MRI前の確認事項

検査・診療のご案内  / MRI

MRIは安全に受けられる? 体内金属・歯科装置・化粧品・服装まで、受診前に知っておきたいポイント

「MRIって安全ですか?」
「金属があるけど入れますか?」
「化粧や白髪隠し、ネイル、ヒートテックは…?」

MRIは、脳の病気を調べるうえでとても有用な検査ですが、強力な磁石(磁場)を使うため、事前の安全確認がとても重要です。
今回のブログ記事では、患者さんからよく質問されるポイントを中心に、“MRIに安全に入れるかどうか”の判断に必要な情報を、できるだけ分かりやすくまとめます。

MRI ECHELON Smart ZeroHelium

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下高井戸脳神経外科クリニックでの対応

下高井戸脳神経外科クリニックでは、診察時にMRI検査の施行を検討される患者様に対し、WEB問診システム(Symview)を用いて、事前に安全確認を行っております。

事前の安全確認の流れ

  • • Symviewにご入力いただいた内容をもとに、院内スタッフがMRI検査に際しての安全確認を行います。
  • • 必要に応じて、ご不明点について個別にご相談を承ります。
  • • 内容の確認とご説明が完了し、不明点が解消された時点で、患者様より安全確認のサインをいただいております。

安全確認が不十分な場合のお願い

当院では、患者様に安全なMRI検査を提供することを最優先としております。
手術歴、アートメイク、ネイル等に関して、当院側で安全確認が十分に取れないと判断した場合には、手術を受けられた医療機関や施術を受けられた施設へのご確認をお願いする場合がございます。
お手数をおかけいたしますが、何卒ご理解とご協力のほどお願い申し上げます。

MRI対応の医療機器を挿入中の方へ(重要)

MRI対応のペースメーカーやシャントシステム等、検査前後の調整(設定変更・作動確認など)を要する医療機器を挿入中の場合、当院では検査前後の調整体制の確保が困難なため、当院でのMRI検査はお受けしておりません。
何卒ご理解いただけますようお願い申し上げます。

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更衣・検査体制についてのご案内

下高井戸脳神経外科クリニックでは、更衣室を2室ご用意しており、検査前に落ち着いて準備を整えていただける環境を整えております。

  • • MRI検査は、原則として検査着にお着替えいただいて実施しております。
  • • 衣類に含まれる金属や素材による影響を避けるため、安全性と画質を最優先とした運用を行っています。

また、2026年1月現在、
MRI検査を担当する診療放射線技師および検査前後のご案内を行うスタッフは、
女性スタッフが中心となって対応しております。
女性の患者様にも安心して検査をお受けいただけるよう、
プライバシーと配慮を重視した体制を整えております。

診察のご予約はこちらから。

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目次

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1. MRIはどんな検査?安全性の基本

MRIは、X線(放射線)を使用しない検査であり、放射線被ばくのリスクはありません。
強力な磁石(磁場)と、画像を作るための電波(RF)を用いて、体の中の状態を詳しく調べる検査です。

MRIの“安全上の注意点”は主に5つ

  • • 金属が吸い寄せられる(いわゆる「ミサイル事故」:強い磁石に物が飛ぶ)
  • • 体内金属が動く/回転する可能性(引っ張り・ねじれ)
  • • 電波(RF)で金属が熱を持つ可能性(やけど)
  • • 体内に電流が誘導されて刺激になる可能性
  • • 検査中の大きな音(騒音)

一般的なMRIは 1.5テスラ(T) が多いですが永久磁石型のオープンMRIはより低い磁場を用いています。
また、「これまでMRI検査を受けたことがある=1.5 Tでも大丈夫」とは限りません。装置条件が変われば、安全条件も変わります。

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2. MRIに入れない・注意が必要なケース

2-1. 体内に金属がある場合

「昔ケガをして金属片が残っているかも」「弾丸・破片の既往がある」「仕事で金属粉が目に入ったことがある」などは、必ず申告してください。

何が問題になる?

  • • 金属が磁石に反応すると、磁場で引っ張られたり動いたりすることがあります
  • • さらに検査中の電波の影響で、金属が熱を持つ場合があります

とくに注意が必要な場所

  • • 眼球内:わずかな移動でも視力障害のリスク
  • • 大きな血管の近く(頸動脈・大動脈など):出血につながる恐れ

“手術で入れた金属”はどう?

  • • ステントや固定具などは、術後すぐは注意が必要ですが
  • 6〜8週間程度で周囲の組織と固定され、リスクが下がるケースが多いとされています
  • • ただし材質や形状により異なるため、個別判断です。手術直後からMRIの施行が可能なものもあり、医療機器の添付文書でMRI施行の可否を確認することが必要になります。

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2-2. 医療機器(ペースメーカーなど)を使用している場合

これは特に重要です。
ペースメーカーや植込み型除細動器(ICD)などは、磁場で誤作動・停止したり、リードが発熱することがあり大変危険です。
最近は「MR Conditional(条件付きでMRI可)」のペースメーカーが増えています

  • • “条件付きでMRIできる機器”でも
  • o 装置の磁場強度
  • o 機器の設定(MRIモードなど)
  • o 監視体制
  • を満たす必要があります
  • • 検査前には専門医が設定変更を行うなど、手順が必須です。当院では検査前後の調整体制の確保が困難なため、当院でのペースメーカー挿入中の検査は「MR Conditional(条件付きでMRI可)」の場合でもお受けしておりません。

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2-3. 歯科金属・インプラントは大丈夫?(矯正装置・ブリッジ含む)

歯科治療歴はとても多く、「歯に金属があるけどMRIできますか?」という質問を頻繁に頂きます。
結論として、多くの場合MRIは可能ですが、歯科装置がMRI検査に及ぼす可能性がある影響には
①安全性(動いたり熱を持ったりしないか)と
②画質(画像の乱れ)
の2つの観点があります。

① 安全性(動く?熱い?)

  • • 一般的な詰め物・被せ物・ブリッジ・インプラントは、しっかり固定されているため、通常の1.5TのMRIで動いて危険になることは稀です
  • • ただし、金属は電波(RF)の影響で熱を持つ可能性が理論上あり、装置や金属の形状・位置によっては注意が必要です
  • • 特に「輪っか状(ループ状)」に見える形や、長い金属(条件によっては)では発熱の影響が懸念されることがあります

② 画質(アーチファクト=画像の乱れ)

歯科金属で実際に問題になりやすいのは、こちらです。

  • • 金属があると磁場が乱れ、
  • o 画像が歪む
  • o 金属の周りが真っ黒に抜ける(信号欠損)
  • などが起こります
  • • 脳MRIや顔面・副鼻腔などの撮影では、歯の金属の影響で見たい部分が見えにくくなることがあります
  • • 逆に、頭部でも部位や撮像方法によっては影響が軽いこともあり、検査目的によって影響の大小が変わるのがポイントです

矯正装置(ワイヤー・ブラケット・リテーナー)は?
矯正装置は「外せない」「外すべき?」が悩みどころです。

  • • 多くの矯正装置は、通常の1.5Tで直ちに危険ということは少ない一方で、
  • 画質への影響が大きく出やすいのが特徴です(口の近くの金属が磁場を乱すため)
  • • 脳MRIでも前頭葉の下側や眼窩周辺など、条件によっては影響が出ることがあります
  • • 取り外しの可否は矯正装置の種類で異なるため、
  • o 固定式(ブラケット・ワイヤー):基本的にその場で外せないことが多い
  • o 可撤式(リテーナー等):外して検査できる場合がある
  • • 可能なら、検査前に「どの装置か(固定か外せるか)」が分かると判断がスムーズです

ブリッジは?
• ブリッジ自体は通常固定されており、安全性の点では大きな問題になりにくいことが多いです
• ただし、金属量が多い場合はアーチファクトが強く出ることがあります
• 「脳MRIは撮れるが、口の近くの構造が見えにくい」など、検査目的によって説明が変わります

磁石式の義歯・インプラントは要注意

  • • 磁石で固定するタイプは磁力が弱くなる(脱磁)可能性があり
  • 事前におかかりの歯科へご確認頂き、取り外しが必要な場合があります

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2-4. 刺青(タトゥー)・アートメイクがある場合

刺青やアートメイクのインクには、酸化鉄などの金属成分が含まれることがあり、検査中の電波(RF)に反応して熱感〜やけど(熱傷)が起こる可能性があります。またアートメイクが変色してしまう可能性があります。

重要ポイント

  • • “アートメイクがある=MRIできない”ではありません
  • • ただし以下が大切です
  • o 事前に必ず申告
  • o 可能な限り施術した施設へMRI施行の可否を確認
  • o 検査中、刺青部位に熱い・痛い・チクチクするなどがあればすぐ知らせる
  • o 必要に応じて冷却(アイスパック等)やパッドでの距離確保を行う

画像への影響

  • • アイラインなど目の周りのアートメイクは
  • 眼窩(目の奥)付近の画質を落とすことがあります

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2-5. 化粧品・整髪剤・髪染めは大丈夫?(安全性も含めて)

ここは近年、ご質問が急増しているところです。
まず大切なのは、化粧品やヘア製品は多くの場合、「危険だから禁止」よりも「正確な診断の妨げになることがある」方が主な問題になる場合が多いということです。

① 画像への影響(診断ができないレベルの乱れ)

化粧品や白髪隠しの一部には金属成分(酸化鉄・酸化チタンなど)が含まれ、局所的に磁場を乱します。その結果、

  • • 信号欠損(ブラックアウト):映るべき部分が真っ黒に抜ける
  • • 歪み(アーチファクト):構造が引き伸ばされたりねじれたりする
  • • 偽の異常所見:本当はない“光”のような信号が出て紛らわしい

…といった問題が起こりえます。
とくに報告例では、パウダー状の白髪隠しがMRI画像(とくに精密な撮像)に重大な影響を与えたケースが示されています。

② 安全性(熱感・皮膚刺激の可能性)

化粧品は基本的に大きな危険が起こることは稀ですが、ゼロではありません。

  • • 金属成分を含む製品が、電波(RF)に反応して
  • 皮膚の熱感・違和感につながる可能性が指摘されています
  • • とくに
  • o 目の周りの濃いメイク
  • o ラメやグリッター
  • o アートメイク
  • は注意点として把握しておくと安心です

注意したい製品(例)

  • • 目の周り:マスカラ、アイシャドウ、アイライナー
  • • 髪・頭皮:白髪隠しパウダー、ヘアファンデーション、着色スプレー
  • • ラメ・グリッター入り化粧品
  • • ミネラル系化粧品(成分により)

医療現場からの実用的アドバイス

  • • 可能なら検査前にメイクを落とす(特に目の周り)
  • • パウダー状の白髪隠しは洗い流す(できれば当日は控える)
  • • 検査中に熱い・痛いなど違和感があれば、すぐにブザーを教えて下さい

ネイルアートは大丈夫?
ネイル(マニキュア、ジェルネイル、ラメ、スタッズ等)も質問が多い項目です。
結論として、絶対に禁止”というより「内容次第」で、以下の観点が重要です。

① 画像への影響

  • • ネイルの顔料やラメに金属成分が含まれていると、検査部位によっては
  • 画像の乱れ(アーチファクト)が出る可能性があります
  • • 特に注意が必要なのは
  • o 手・指のMRI(検査対象に近い)
  • o きらきらしたラメ・グリッターが多いネイル
  • o 金属パーツ(スタッズ、チェーン等)

② 安全性(熱感・やけどのリスク)

  • • ラメや金属パーツ、導電性の粉末などがある場合、電波(RF)で局所的に熱を持ち、
  • 熱感・痛みの原因になり得ます
  • • さらに「マグネットネイル」のように金属粉末を利用するタイプは、内容によっては注意が必要です。このため当院ではマグネットネイルをされている場合のMRIはお受けしておりません。

実用的なアドバイス

  • • 可能なら「ラメ・金属パーツが多いネイル」は避ける(または申告)
  • • 検査中に指先が熱い・痛いなど違和感があればすぐに知らせる
  • • 迷ったら「どんなネイルか」を事前に相談してください

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2-6. 服装はどうすればいい?(金属・素材・下着について)

服装はMRI前説明で最も多い質問の一つで、安全性・画質・検査のスムーズさすべてに直結します。
近年は特に、「見えない金属」が問題になります。

金属が付いている服装
以下はMRI室に持ち込めません(原則として更衣室で外して頂きます)。

  • • ファスナー・ボタン・ホック
  • • 金属製の装飾、ラメ
  • • ベルト、アクセサリー
  • • 時計、ヘアピン、イヤホン、磁石式の小物 など

さらに大事なのは、見た目に金属がなくても注意が必要なものがあることです。

  • • ワイヤー入り下着(ブラのワイヤー/ホック)
  • • 金属繊維が織り込まれた素材(導電性繊維)

発熱インナー・機能性インナー
最近のスポーツウェア、抗菌シャツ、ヨガパンツ、機能性下着には、
抗菌・防臭目的で銀や銅などの“導電性繊維”が混ざっていることがあります。

  • • 肉眼では分からない
  • • ラベルに書かれていないことがある

ため、「たぶん大丈夫」よりも、迷ったら着替えて頂くことが安全です。

下着について
• ワイヤー入りブラジャーは原則として着替えが必要
• スポーツブラ・ノンワイヤー下着は問題ないことが多いですが、装飾や金属があれば対象になります

  • • 男性でも
  • o 金属入りゴム
  • o ロゴ装飾(ラメ・金属系プリント)
  • がある場合は確認が必要です

理想的な服装の例(来院時)

  • • 金属のない
  • o Tシャツ
  • o スウェット
  • o ジャージ
  • • プリントや装飾の少ない、シンプルな服装

クリニックでの対応

  • • 必要に応じて検査着に着替えていただきます
  • • 安全性と画質を優先し、無理な検査は行いません
  • • 「この服で大丈夫?」というご相談は、どうぞご遠慮なくスタッフにお声がけください

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2-7. コンタクトレンズ(特にカラーコンタクト)は大丈夫?

MRI検査を受ける際、「コンタクトレンズはつけたままでいいですか?」というご質問もよくいただきます。
特にカラーコンタクトレンズ(サークルレンズ)については、安全面・画質面の両方から注意が必要です。

カラーコンタクトレンズの注意点
① 火傷(熱傷)のリスク

カラーコンタクトレンズやサークルレンズの着色部分には、製品によっては酸化鉄などの金属成分が含まれている場合があります。
MRI検査では、画像を作るために電波(RF波)が使われますが、
この電波が金属成分に反応すると、レンズが局所的に発熱し、
角膜(黒目の表面)に熱感や火傷を起こす危険性が指摘されています。
眼は非常にデリケートな臓器であり、わずかな熱刺激でも障害につながる可能性があるため、特に慎重な対応が求められます。

② 画像の乱れ(アーチファクト)

カラーコンタクトに含まれる金属成分は、MRIの磁場をわずかに乱すことがあります。
その結果、

  • • 目の周囲の画像が歪む
  • • 信号が欠ける(黒く抜ける)

といったアーチファクト(画像の乱れ)が生じ、
眼窩(目の奥)や脳の精密な評価が妨げられる可能性があります。

通常のコンタクトレンズ(クリアレンズ)は?
金属成分を含まない通常のクリアコンタクトレンズについては、
直接的な火傷のリスクは低いと考えられています。
ただし、

  • • 素材の詳細が不明な場合がある
  • • 検査室内は乾燥しており、レンズの張り付きや違和感が起こりやすい

といった理由から、クリアレンズを含めて「外して頂くこと」を推奨しています。

安全管理上の結論(当院の考え方)

  • • カラーコンタクトレンズは原則として外していただきます
  • • 通常のコンタクトレンズについても、可能な限り外しての検査をおすすめします
  • • 検査中に目の違和感や痛みが生じた場合は、すぐにスタッフにお知らせください

医療現場からの一言アドバイス
カラーコンタクトレンズは、見た目には分からなくても、
MRIの強い磁場や電波に反応する成分を含んでいることがあります。
大切な目を守り、正確な診断を行うためにも、検査の間だけは外していただくことが最も安全です。

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例えるなら:
カラーコンタクトレンズをつけたままMRIを受けるのは、
「目の中に非常に細かな“砂鉄”を入れて、強力な電波のそばに行くようなもの」です。
肉眼では見えないほど微細な金属であっても、MRIの強いエネルギーに反応して熱を持つことがあります。
検査中はレンズを外し、「素通しの状態」にすることで、安全性と画質の両方を確保できます。

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2-8. 湿布・経皮吸収型製剤(貼り薬)は大丈夫?

MRI検査を受ける際、「湿布や貼り薬はそのままで大丈夫ですか?」というご質問も非常に多く寄せられます。
結論から申し上げますと、多くの貼り薬は、MRI検査前に取り外す必要があります。
理由は、皮膚の火傷(熱傷)や、薬剤の過剰吸収(オーバードーズ)といった、安全上のリスクが報告されているためです。

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貼り薬による主なリスク
① 皮膚の火傷(熱傷)のリスク

一部の湿布や経皮吸収型製剤(貼り薬)には、薬剤そのものではなく、
支持体(薬を支えるシート部分)にアルミニウムなどの金属成分が含まれている場合があります。
MRI検査では、画像を作るために電波(RF波)が使われますが、
この電波が金属成分に反応すると、貼付部位が局所的に発熱し、
皮膚に火傷(熱傷)を引き起こすことが報告されています。
実際に、海外の安全ガイドラインでも、
「金属を含む可能性のあるパッチ類は、MRI前に除去すべき対象」として明記されています。

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② 薬剤の過剰吸収(オーバードーズ)の危険性

特に注意が必要なのが、フェンタニルパッチなどの強力な鎮痛薬です。
これらの貼り薬は、

  • • 皮膚の温度
  • • 血流

に影響されて、薬剤の吸収量が変化します。
MRI検査中に貼付部位が温まることで、

  • • 薬剤の放出が促進され
  • • 急激に血中濃度が上昇し

結果として、

  • • 呼吸抑制
  • • 意識障害

などを伴う深刻な過量投与(オーバードーズ)を招く危険性があります。
この点は、湿布よりも医療用貼付剤(鎮痛薬・ニコチンパッチ等)で特に重要です。

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安全管理上の基本的な考え方
原則

  • • すべての貼り薬は、検査前に外していただきます
  • • 「金属が入っていなさそう」「小さいから大丈夫」という自己判断は避けてください

一般的な運用

  • • 検査直前に取り外し
  • • 検査終了後、すぐに新しいものに貼り替え

この方法であれば、治療への影響を最小限に抑えつつ、安全な検査が可能です。

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例外的に注意が必要なケース

  • • フェンタニルパッチなど、外すこと自体が医学的に問題になる場合
  • • 貼付中断により、強い症状悪化が懸念される場合

このような場合には、

  • • 主治医
  • • 当院医師

が連携し、リスクとベネフィットを個別に判断します。
そのため、
「何の貼り薬を、どこに貼っているか」
を、必ず事前にお伝えください。

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下高井戸脳神経外科クリニックからのお願い

  • • 湿布
  • • 鎮痛剤パッチ
  • • ニコチンパッチ
  • • その他の経皮吸収型製剤

どんな小さなものでも、体に貼っているものがあれば必ず申告してください。

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例えるなら:
金属を含む貼り薬を貼ったままMRIに入るのは、
「カイロを貼ったまま、さらに強力な熱源のそばに行く」ようなものです。
さらに、薬の種類によっては、その熱で「薬の蛇口」が一気に開いてしまい、
体に大量の薬が流れ込む危険性もあります。
安全に、かつ正確な検査を行うために、
「体に何かを貼っている」場合は、必ずスタッフにお知らせください。

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2-9. 閉所恐怖・ご不安が強い場合

MRIは狭い筒の中で音も大きいため、不安が強い方がいらっしゃいます。
対策としては、

  • • アイマスク
  • • 耳栓・ヘッドホン
  • • 体位の工夫(足側から入る等)
  • • 検査中に不安があれば合図できる(ブザー)

などがあります。
「怖いから無理」と決めつけず、事前に相談いただくと対応策を一緒に考えられます。

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3. 「入れるか分からない」ときにやってはいけないこと

  • • 「前にできたから今回も大丈夫」という自己判断
  • o 装置や条件(1.5T)が違う可能性があります
  • • 未確認のものをMRI室に持ち込む
  • o 確認できるまでは「持ち込み不可」として扱うのが原則です
  • • 情報が不明なまま黙って受ける
  • o 分かる範囲で良いので、必ず申告してください

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4. MRI検査前に伝えてほしい情報

  • • 過去の手術歴(脳・心臓・整形・歯科当含むすべて)
  • • 体内デバイス(ペースメーカー、ICD、刺激装置等)
  • • 金属片の負傷歴(目・皮膚・作業歴)
  • • 刺青・アートメイク(部位、色、海外施術)
  • • 化粧品・白髪隠しパウダー等
  • • ネイルアート(ラメ、金属パーツ、マグネットネイル等)
  • • 妊娠・授乳(造影の検討に関係)
  • • 閉所不安、強い不安

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5. 下高井戸脳神経外科クリニックでの安全確認の流れ

当院では安全確保のため、標準的な考え方に沿って複数回の確認を行います。

  • • 予約時(または来院前)の確認
  • • 当日クリニックでの確認
  • • 更衣時の最終確認
  • • 検査直前の声出し確認(タイムアウト)

不明点が残る場合は、無理に撮影せず、確認を優先します。

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6. よくある質問(Q&A)

矯正装置(ワイヤー)があっても脳MRIはできますか?

多くの場合可能ですが、施術された歯科医師への確認をお願いしております。また、検査が可能であったとしても装置の種類や検査目的によっては画像が乱れ、見たい部分が見えにくくなることがあります。外せる装置(リテーナー等)は外すことで画質が改善する場合があります。

ブリッジが入っています。MRIは大丈夫?

多くの場合問題なく検査できます。ただし金属量が多いとアーチファクトが強くなり、検査部位によっては診断の妨げになることがあります。

ヒートテックやスポーツウェアは着ていっても良いですか?

迷う場合は避けるのが安全です。機能性衣類には“見えない導電性繊維”が含まれることがあり、やけどの報告があります。必要に応じて検査着へ着替えていただきます。

白髪隠しパウダーはダメですか?

特に注意が必要です。金属成分で画像が欠けたり歪んだりし、診断に支障が出ることがあります。MRI検査に際しては洗い流して来院してください。

ネイルはそのままで大丈夫?

シンプルなネイルなら問題にならないことも多いですが、ラメ・金属パーツ・マグネットネイルは、検査内容によっては画像の乱れや熱感の原因になり得ます。迷ったら事前にご相談ください。当院ではマグネットネイルをされた状態でのMRI検査はお受けしておりません。

刺青やアートメイクがあるとMRIできませんか?

多くは可能ですがインクの種類によりますので、施行された施設へのご確認をお願いしております。ただし熱感・痛み、変色のリスクがゼロではないため事前申告が重要です。

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7. まとめ

MRIは被ばくのない有用な検査ですが、強力な磁石を使うため安全確認が何より大切です。
とくに近年は、衣類や化粧品、ネイルなどの「見えない金属」による画質低下ややけどリスクが注目されています。
「自分はMRIに入れるか不安」という段階でも、まずは遠慮なくご相談ください。

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8. 受診をお考えの方へ

下高井戸脳神経外科クリニックは、東京都杉並区・世田谷区・渋谷区西部を中心に、京王線(下高井戸・明大前・桜上水・千歳烏山・上北沢・八幡山・芦花公園・笹塚・代田橋)、京王新線(幡ヶ谷・初台)、東急世田谷線(松原・山下・宮の坂)、小田急線沿線(代々木上原・東北沢・下北沢・世田谷代田・梅ヶ丘・豪徳寺)、渋谷区西部(上原・大山町・西原・本町)から通院しやすい立地にある脳神経外科専門クリニックです。
頭痛・めまい・しびれ・脳梗塞後の経過観察などを中心に、日本脳神経外科学会専門医である院長が、診察から検査結果の説明まで一貫して対応しています。
初診枠をご予約のうえご来院いただいた場合、症状と診察所見から医学的に必要と判断され、かつMRI検査の禁忌事項がない場合には、当日中にMRI検査および結果説明が可能です(土曜日も17時開始枠まで初診予約が可能です)。
詳しいアクセス方法は、サイト内のアクセス案内をご覧ください。
ご予約はこちらから。

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9. 参考文献

本記事は、下記の参考文献を参照して作成致しました。

1. Shah A, et al. A Review of Magnetic Resonance (MR) Safety: The Essentials to Patient Safety. Cureus. 2023.
2. Varela C, et al. Principles of magnetic resonance imaging (MRI). Elsevier. 2022.
3. Khera RD, et al. ED MRI: Safety, Consent, and Regulatory Considerations. Magn Reson Imaging Clin N Am. 2022.
4. Al-Radaideh A, et al. MRI Safety Matters: Assessing Knowledge for Safe Imaging Practices. J Radiol Nurs. 2023.
5. MHRA. Safety Guidelines for Magnetic Resonance Imaging Equipment in Clinical Use. 2021.
6. FDA. Testing and Labeling Medical Devices for Safety in the Magnetic Resonance (MR) Environment. 2023.
7. Greenberg TD, et al. ACR Guidance Document on MR Safe Practices (2019 update). J Magn Reson Imaging. 2020.
8. Ghafari G, et al. Permanent makeup: technique, regulation, and complications. J Am Acad Dermatol. 2024.
9. Chenji S, et al. Hair product artifact in MRI. Magn Reson Imaging. 2017.
10. DISC. Clothing & Accessories Policy – Dynamic Imaging Science Center.
11. UCLA. MRI Clothing Guidelines (BMAP/BMC).

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10. 本記事の執筆者について

本記事は、下高井戸脳神経外科クリニック院長であり、
日本脳神経外科学会専門医・医学博士の 髙橋 里史 が執筆しています。
国際的な総説論文・標準的教科書に基づき、
専門的な内容を一般の方にも分かりやすく整理しています。

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