- MRI検査のご案内
- MRIとCTの違いについて
- MRIで診断できる主な疾患
- 当院で行う主なMRI撮像方法
- MRI検査当日の流れ
- 保険診療のMRI費用目安
- 健康診断(自費診療)
- 全身MRIがん検査(DWI)
- よくある質問(FAQ)
- MRI検査を安全に受けるために
- ご予約・お問い合わせ
- 【医療施設向け】MRI利用のご案内
MRI検査のご案内
下高井戸脳神経外科クリニックでは、AI搭載1.5テスラMRI「ECHELON Smart ZeroHelium」 を導入しています。
このMRIは、繰り返し演算処理を行う独自の高速撮像技術「IP-RAPID」と、AIを活用したノイズ除去技術「Synergy DLR」を組み合わせることで、より短時間で高画質な画像を取得できる機器です。
さらに、地球環境に配慮したゼロヘリウム方式を採用しており、未来にもやさしいMRIです。
また、閉所恐怖症の方にも配慮し、コイルの顔側(Anterior側)を覆わずに撮影できるOpenHeadモードを搭載しています。狭い空間が苦手な方は、どうぞ事前にお申し出ください。スタッフが最大限配慮し、安心して検査を受けていただけるよう努めます。
MRIとCTの違いについて
MRIは強力な磁場を利用し、体内の水分子(主に水素原子)の動きを映像化する検査です。そのため体の中の軟らかい組織や血管を詳しく描き出すことができます。
放射線を使わないので被曝はなく、安心して受けられます。
一方、CTはX線を用いて主に組織の密度差を捉えるため、骨や急性期出血を評価するのに適していますが、放射線被曝がありますが、骨や急性出血の描出に優れています。
MRIは以下の特徴があります。
- 無症候性脳梗塞や微小出血、脳腫瘍、動脈瘤、血管狭窄などの診断に優れる
- 骨の描出は苦手で、頭部外傷や状態が安定しない急性期の検査にはCTが選ばれる
- 磁性体(ペースメーカー、脳動脈クリップ、人工関節等)が体内にある場合は検査できない
当院ではCTを設置しておりませんが、MRIで代替できるケースはMRIをご案内致します。
MRIで診断できる主な疾患
- 無症候性脳梗塞(いわゆる“隠れ”脳梗塞)
- 脳微小出血
- 脳動脈瘤
- 脳主幹動脈狭窄
- 脳血管奇形
- 水頭症
- 慢性硬膜下血腫
- 脳腫瘍 など
当院で行う主なMRI撮像方法
撮像法 | 特徴・用途 |
---|---|
T1強調画像 | 脳の形態(黒っぽい画像)。腫瘍や出血の経過確認に。 |
T2強調画像 | 髄液が白く、脳梗塞などの描出に適す。 |
FLAIR画像 | T2の髄液を黒くし、脳梗塞後の変化や白質病変を見やすく。 |
T2スター(T2)強調画像 | 微小出血や既往出血を検出。 |
DWI(拡散強調画像) | 脳梗塞を最も早期に検出。 |
MRA | 造影剤なしで脳血管を描出。動脈瘤や狭窄評価。 |
MRV | 静脈洞血栓症が疑われる際に撮影。 |
ASL | 造影剤を使わずに脳血流を推定。侵襲なく血流低下を確認。 |
症状別の撮影例
症状・目的 | 撮像セット例 |
---|---|
頭痛 | T1 + T2スター + FLAIR + MRA(必要に応じMRV) |
めまい・しびれ | T1 + T2スター + FLAIR + DWI + MRA |
脳ドック | T1 + T2 + T2スター + FLAIR + MRA(頭部・頸部) |
MRI検査当日の流れ
1受付
ご来院後受付をお願いします。
2説明・安全確認
Web問診(Symview)をもとに当日追加確認。
3検査
更衣室(専用ロッカー付)でお着替え後、検査室へご案内。
4結果説明
脳神経外科専門医が頭部のMRIに関しては当日結果を説明。頭部以外や精密確認が必要な場合は提携放射線科専門医に読影依頼後、後日結果をお伝えします。
保険診療のMRI費用目安
保険適用の場合(3割負担で)
- 約6,000円前後
(症状や検査内容で変動します。初再診料は別途。)
健康診断(自費診療)
脳ドック
※当院の脳ドックは現在準備中です。体制が整い次第HPにてご案内いたします。
未病の段階から脳卒中を予防し、人生100年時代の健康寿命を守るための脳ドックをご用意しています。
こんな方におすすめ
- 50歳以上で一度も脳ドックを受けたことがない
- 高血圧・糖尿病・高脂血症を指摘されている
- 脳梗塞や脳出血の家族歴がある
- 将来のリスクに備えたい、予防医療に関心がある
内容
- MRI(頭部・頸部):T1 + T2 + T2スター + FLAIR + MRA
- 当日、院長が結果をご説明
- 後日書面で結果郵送(データCDお渡し可)
費用
- 50,000円(税込)
全身MRIがん検査(DWI)
DWIの特性を利用し、全身の細胞密度が高い領域(がん)を探索するスクリーニング検査です。
造影剤を使わずに、全身のがんリスクをチェックできます。
- 提携遠隔読影システム(株式会社エムネス)を介して、日本放射線学会認定専門医が画像を診断。
- 結果は後日書面でご報告します。
※全身のがんスクリーニング検査は確定診断ではなく、精密検査が必要な場合は適切な医療機関をご紹介します。
費用
- 50,000円(税込)
よくある質問(FAQ)
MRI検査は痛みがありますか?
痛みはありません。大きな音がしますので耳栓やヘッドホンをご用意しています。
放射線被曝はありますか?
ありません。MRIは放射線を使用しない検査です。
検査時間はどのくらいですか?
脳のMRIで約5〜10分。受付・説明含め60〜90分程度です。
妊娠中でも検査できますか?
妊娠中も造影剤なしのMRIは安全性が高いとされていますが、特に妊娠初期(通常、妊娠13週頃まで、または第1三半期である約16週まで)は原則控えるべきとされています。当院では通常お受けしておらず、主治医の許可と明確な必要性がある場合のみ対応可能ですので、ご相談ください。
MRIで異常がなかったのに頭痛がします
MRIは脳腫瘍や脳血管障害などの「頭痛の原因となる重大疾患」を除外するために行います。異常がなければ多くは片頭痛などの一次性頭痛です。生活習慣やお薬で治療していきます。
無症候性脳梗塞(隠れ脳梗塞)はMRIで分かりますか?
はい。症状がなくてもMRIで見つかることがあります。脳卒中予防のため定期的なチェックをお勧めします。
MRI検査を安全に受けるために
MRIは磁場を利用する検査のため、
- 時計、スマホ、磁気カード、補聴器
- 金属を含む衣類・装飾品(ブラジャーの金具、ホック、ネックレス、ヘアピン)
- 湿布やカイロ、金属含有化粧品・染髪料・マスカラ
はMRI室に持ち込めません。
体内金属(脳動脈クリップ、ステント、人工関節など)のある方は、手術を受けた病院でMRI可能かご確認のうえご来院ください。
ご予約・お問い合わせ
MRI検査は原則予約制です。
当日でも枠に空きがある限り対応いたします。
気になる症状や不安がございましたら、
お気軽にご相談ください。
【医療施設向け】
MRI利用のご案内
医療施設向けのMRI利用のご案内は
以下よりご確認ください。